【このまま気まま】編集委員・荻原靖史 いつかW杯へ!?「大阪国」の妄想(産経新聞)

 「私は大阪の中でも船場道修町の生薬(しょうやく)問屋の家に生まれ、商売の空気を吸うて育ち、大阪のアラがよくよく見えて、大阪が嫌いになって大阪から脱出していました」

 こう書くのは四天王寺大学名誉教授の三島佑一さんだ。続きがある。「が、また何となく大阪に舞い戻って、八十年も生きて来て、よくよく時間をかけて大阪の空気を吸うているうち、そんなこといわれる大阪がだんだん可哀相でならなくなって来ました」。そんなこと、とは数ある大阪の悪評である。

 新著「大阪オーラ」(和泉書院)は三島さんが郷土への屈折した思いを表明した書。今では「船場大阪を語る会」の会長を務め、「大阪嫌いな人間が(中略)けったいやなあ」としみじみ書く。

 お人好しな思いこみに待ったをかける。かつては天下の台所だったと胸を張ってはいけない、それは幕府の台所の意味であり金蔵なのだ。江戸時代を通じていじめにあってきたことを忘れてはいけない、と。

 むしろ難波宮などがあった上町台地は天下の客間であり、宗教都市の顔は天下の仏間。「大阪は国のまほろば」という替え歌を披露し、巻末には三島さんたちが歌う大大阪の歌のCDまで付いている。

 日本は大阪の隆盛と地盤沈下を後追いしているのではないかという。大阪への悪評と世界が日本を見る目を重ね合わせての持論。

 対東京宣言のようなものだ。なんでオール阪神・巨人の阪神は巨人の肩までしかないのかと指摘するところは笑いを取るのを忘れない大阪人気質。とぼけた味わいがいい。

 「ところで三島さん、アンドラに行って大阪独立宣言を考えはったんですか」「ちょうど10年前に。思いつきの遊びですわ」

 アンドラはフランスとスペインの国境、ピレネーの山間にある、観光を主な産業にするタックスヘイブンの極小国。これを見習って−

 「独立したら東京の政治から離れてのびのびやれます。国外流出も国境で食い止められるし、平和な大阪弁を内外に示さなあかん」

 もう一つ、その名もずばりの「大阪がもし日本から独立したら」(マガジンハウス)が出版された。「大阪都」構想を引っさげて猛進撃を始めた橋下徹知事に注目が集まる今、タイミングのいい企画だ。

 架空の記事はこう始まる。「大阪府が1日、日本から離脱・独立することを正式に宣言し、連邦国家『大阪国』を建国。初代大統領にはハシモト前大阪府知事が就任した」

 うーん、大統領の人選はひとまずおくとして…。十七条憲法の和の精神を継承し、伝統と個性を生かした「なにわ特区」を新設、国是の「もったいない」でエコを実現、国際関係はボケてつっこむ文化外交。参加したさまざまな分野のいちびりたちが結構まじめに遊んでいる。

 いつかW杯にも代表メンバーを。こちらの妄想も尽きない。

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by ruwd45eoel | 2010-06-15 21:27